AI時代にあらがう、生身の人間だからこそ書ける「介護の記録」を書きたい

最後にブログを更新してから、半年経過していました。

母が2022年2月17日、父が2024年4月9日に人生を全うしました。2011年3月に東日本大震災から生き延び、仙台の兄の家を経由して、横浜の兄の家に3か月ぐらいいたかな?その後、気仙沼の姉妹都市目黒区に越してきて13年に渡る大冒険ツアー、14年の介護生活は無事コンプリートいたしました。

私は両親の東京での衣食住のサポート、心のケア、入退院時、介護サービスの手配のツアーガイドだったんだと思っています。ガイドとして経験を重ねながら、介護度が進み、色々起こる度に乗り越えてきました。

母が2010年にアルツハイマー型認知症と発覚した時、私は何の知識も覚悟もなく、何かが起こる度に「そんなこと言われても知らないわよ~」「えー、どうしたらいいの!?」「だれか~助けて~」とパニックでしたのよ。 

介護生活14年間の中で何かが起こる度に悩み、色々と自分なりに調べてたからこそ、
自分で言うのも何ですが、救急搬送される時も看取りの時にも落ち着いて対処できたと思っています。

最近、仲良しの友達2名がご家族の介護に奮闘しています。「デラちゃん、こんな時どうしたらいいの?」
「美和さん、こんな状況で困っています。何かアドバイスもらえたら助かります。」と連絡をもらうたびに、私の経験したことや、選択してきたことをお伝えすると、「先に経験してくれてありがとう。助かる。」「心が軽くなりました。感謝しかない。」と言っていただきます。

家族の緊急事態に生身の人間が遭遇し、もがきながらたどり着いた究極の選択。それは中々検索では出てこないんじゃないかな・・・

特に介護のネタは難しいでしょう。

なぜならば、渦中は目の前のことを対処する、または生きているだけで精一杯なんですもの。

書きたい気持ちはあれど、書けない。2020年ぐらいから、色々な苦難に遭遇する度に、実は苦しんできました。脳内に大量の言いたい・言うべきが溜まる・・・。長年の便秘みたいな感覚。ははは

自己開示ってね、しんどいし勇気がいるんです。でもね、出せたらスッキリ!するんですよね。

勇気が出せなかった理由

介護、入退院時のやり取りと選択、終末期の看取りについて、私が書き残したいと思っているのは、とても重い内容です。

たまたま知識があったから、それを選択できた。しかし、その選択をしなかった方はおそらく傷つくだろう。そしてその傷はかなり深いだろう・・・。

その恐れや不安を抱えて、書きたくても書けない状況が続きました。

伝えたい、伝えるべきだと思ったキッカケ 

先日介護に奮闘中の友達より、メッセージが来ました。
「美和さん、こんばんは。遅い時間にそーっと失礼します。返信急ぎませんので、お時間、気力がある時にご連絡いただけましたら幸いです。」

私はその時、「これは直接聞いた方が良いな」と直感が働き電話をかけました。

その時の内容は細かくは書けませんが、
看取りが近づいた時に心や体にどんな変化が起こるか、その時に家族として何をすることが、看取りをひかえた方の負担を減らし、穏やかにおくれるか・・・などなど。自分の経験と、最期の時間を穏やかに過ごすためのヒントを伝えました。

Mさんは「お話しなかったら違う選択をしていたと思います。介護の大先輩の体験談すごく貴重です。本当にありがとうございました。」と言ってくれました。

Mさんとの対話により、経験したことを言葉にして多くの方に伝えたいというエネルギーが私の中に湧いてきたのです。

書き手と読み手(受け取り手)の自由を尊重する 

ブログを書くときに、読み手(受け取り手)が傷つかないようにどうしたら書けるか?を模索してきました。

しかし、どんなに配慮して書いたとしても友人から「デラちゃんのブログを読むと、自分ができなかったから落ち込む」という感想をいただいたりもします。そんな正直な感想をくれるのも関係性ゆえ、ありがたきこと。

読み手(受け取り手)はどんなに配慮しても、傷つくときは傷つくし、真意が伝わることは非常に稀なことでもあります。

伝えたいことが、伝わるように伝える。その努力は惜しまずに

受取り手がどう感じようとも、「あなたはそう感じるのですね・・・」と尊重する。

そんな書き手(表現者)でありたいと思います。

なんのために書きたいのか?

これまで私のしてきた介護手法「ほめ介護」、入退院時の前知識や選択、終末期の患者に起こる事象とどう対処したら良いか?

これらはあくまでもの経験であり、正解ではありません。

選択肢を増やすことが、介護の渦中にいる方の希望や救いにつながるかもしれない。

その可能性を信じて書き記す。

自分の経験を書き記す勇気を介護の渦中にいる大切な友達二人からいただきました。
Mさんからもぜひ書いて欲しいとエールをいただいております。

ただし、私が選んだことや知識は現在の医療現場ではマイナーなことだと自覚しております。

ただ、その選択により両親の苦痛は少なからず緩和できたのではないかと思っています。

ブログの目的の1つとして介護する方・される方の心や体の痛みや苦しみを軽くするヒントをお伝えしたい。

父が天国に旅立ち5か月。介護ロスを経て、ゆっくり時間をかけて自分の心と向き合って癒して、書き記すエネルギーが戻ってきました。

記憶が鮮明なうちに書き記したい。ただ、無理は禁物ですので心と向き合いながら書いてみます。

先ずは決意表明から。

読んでいただきありがとうございます。

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