「死にたい気持ち」に寄り添う時のヒント 

なんとなく3月12日に気仙沼のホームページを開いたら暮らしの情報コーナーの一番上に3月は「自殺対策強化月間」ですと記載されていました。 そのページを開くと

自死を防ぐためにできること
自死を防ぐ為には、ストレスを溜めないようにすることや、悩み事などは一人で抱え込まず誰かに話してみることが大切です。地域のみんなで日頃より声を掛け合い、孤立を防ぐことも、大切な命を守ることに繋がります。 引用元

大切な人を失うってとっても辛いです。病気や事故ではなく、自死の場合は自分があの時にちゃんと聞いていたら助けられたかもしれない・・・。また、実際にその想いを聞いた方は助けられなかった、助けたかったのに・・・と無力感に長年苦しむこともあります。

今回は、これまで産業カウンセラーの講座等メンタルケアを学んで来た中で「死にたい」と言われた時に、私自身が知っておいて良かった「死にたい」と言われた時にどう応えればいいか、接し方のヒント
を経験を踏まえて書きます。


接し方には正解はありません。しかし、緊急事態に行動する一歩踏み出す勇気につながるかもしれません。

私の後悔

皆さんは周りの方が自死されたことはありますか? 
私は会社員時代に同じ仕事で隣のチームの同僚が、おそらくいじめを苦に自死を選んだことがありました。


系列の別会社から異動して来たばかりで、がんばっているなぁと思いつつ、(詳しくは書けませんが)ちょっと様子がおかしくて「大丈夫?」と声をかけようかな…と気にかけていた直後に亡くなりました。

あの時「最近調子はどう?」と声をかけていれば何かが変わったのではないか? と悔やみました。

ただ、会社員の時はメンタルケアについて学んでいなかったので、声をかける勇気が出なかったのも事実です。

想いをどう受け止めるか

産業カウンセラーの講座でこころの耳に長年携わっている先生の授業の時に、先生が実際にカウンセリング現場で『「死にたい」と言われた時に、こんな風に応えております。』とおっしゃっていたのが

「死にたいくらいに辛いんだね。」と、まず一回否定せずに丸ごと受け止める。



その後で、「話してくれてありがとう。でもね、僕はあなたが死んだら悲しいな」と伝えていると記憶しています。

「そんなこと言わないでよ」などと、伝え手の感情を否定せずに

「そうか、そうなんだね」と丸ごと受け止める

胸の内を信頼して話してくれたことに対して、感謝を伝える

その後で、「でも、僕は○○さんがいなくなったら悲しいな。」

わたしは○○さんがいなくなったらさびしいよ。」と I(アイ)メッセージで言葉にして伝える

ある日突然「死にたい」と言われたらパニックになりますが、こう言えばいいという指針 があるだけでその時に落ち着いて接することができるかもしれません。

母に「死にたい」と言われた時、私の対応

震災前にアルツハイマー型認知症を発症した母。震災直後に避難所から次兄が両親を救出してから亡くなるまで東京で暮らしました。

周りに知っている人もいない都会で閉じこもりきり。もともと自律神経失調症で冷え性、繊細さから胃腸も弱かった母は老人性うつ、神経性の疼痛、不眠症状を抱えていました。

ある寒い日に背中の疼痛を訴える母はリビングのソファーで「こんなに苦しい思いをするぐらいならば早く死にたい。」と叫びました。

父は「娘の前でバカなことを言うな」とたしなめました。

その場の空気がピリリとなった中で私は
「そうかそうか・・・」とうなずきながら母の背中をさすりました。

なるべく落ち着いた声で「死にたいくらいに辛いんだね。痛みもあるしね。」と言いました。

その後に、「話してくれてありがとうね。私はお母さんが震災から助かって良かったって思っているんだ。慣れない都会で本当がんばってるよね。」と伝えました。

私が否定せずに、そのまま受け止めると思っていなかったのか?両親はちょっと戸惑いつつも落ち着きを取り戻していき、夕飯の時は穏やかに過ごせました。

実際にこんな風にスムーズに進むことは稀かもしれません。

もしも、誰かが「死にたい」と皆さんの前で話してくれたなら

あなたを心から信頼しているのではないでしょうか

「なんって言っていいか分からないけれど、話してくれてありがとう。」と言うと決める。

それだけで、伝えた方も、伝えられた方も心が軽くなるかもしれません。

沈黙になることもありと思います。その時はうまく話そうとせずに、感情やことばが湧いてくるのを待ちましょう。

沈黙を自分の味方にできれば、相手の沈黙を怖がることも減らすことができます。

共にそばに存在するだけで尊い命。 

大切なのに、大切にできない・思えないこともあります。

ありますとも。 

次は私自身に「死にたい」が湧いてきた時、自分の感情にどう寄り添ったかを書こうかなと思っています。

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