試練からのギフト③父の病状説明と特養からの受け入れ拒否
厳しい試練は「自分自身の魂の成長のためにある」と聞いたことがありますが、その渦中にいるとめちゃくちゃしんどいものですね。
今回の内容は『父の病状説明と特養からの受け入れ拒否』について。
逃げるわけには行けない切羽詰まった状況。これまで学んできたことや経験を総動員して対応しております。
試練の渦中だからこそ眠っていた自分のポテンシャルが覚醒したり、本当に大切なことに気づけますね。まさに在り難し。
貴重な機会に対峙しながら、突然起こる家族の入院に際して事前に知っておいて欲しい!と感じたことを『試練からのギフト』シリーズ(単発読み切り)としてまとめています。
これまでの内容はコチラ↓
試練からのギフト①父の入院
試練からのギフト②救急医との面談。延命治療の意思確認
母の下血
父の病室に様子を見に行っている最中にケアマネージャーのTさんから電話が入った。
Tさん「美和さん、特養から連絡があってお母さまが下血しちゃったらしいんですよ。特養は病院じゃないから治療ができないので受け入れられないって言われちゃいました。」
下血とは、腸からの出血により赤または赤黒い便が出る、便の表面に血液が付着すること。
父は吐血、その翌日母が下血・・・。長年連れ添っている夫婦だとこんなことも起こるのか!?
デラコ「うーん、困りましたね。下血自体は時々起こっていましたけれど、整腸剤を服用しながら様子見できていますもんね。どんな具合なんですか?」
Tさん「どこかで見てもらわないと困ります。今の状態ではお預かりできませんって一点張りなんですよ。」
デラコ「なるほど。その場合、救急車で運んでもらうのがいいですよね?たぶん前に正常圧水頭症を手術したT病院が良いと思います。」
Tさん「わかりました。では、訪問診療で主治医のK先生に相談して紹介状を書いてもらいましょうかね。連絡してみます。」
とのことで、連絡を待った。
T病院は父の時にも希望を出したけれど、オペが立て込んでいると今回も断られてしまいました。
しかし、父と同じこちらの病院に搬送されることに!ある意味ツイテル☆彡
私は13時から父の主治医とカンファレンスの予定があり、母入院の旨を横浜在住の長兄に連絡して合流することに。
父の病状説明
カンファレンスルームに呼ばれ、担当医よりCT画像を見ながら説明を受けた。
担当医「お父様の腹部にすごく大きな腫瘍があるんですよね。おそらくこれから出血している可能性があるということは救急の先生がご説明したと思います。腹水が1リットルくらい溜まっていました。治療方法としては腫瘍を取る外科手術か、放射線科にお願いして腫瘍に栄養が行かないようにする血管塞栓術というものを考えております。
腫瘍はおそらく小腸付近にありそうで悪性ではないと思われますが、検査してみないと分かりません。組織を取るためには小腸内内視鏡をする必要があるのですが、それをやったとしても腫瘍まで到達できるかはやってみないと組織が取れるかも分かりません。」
と、なんとも不確実。
デラコ「なるべく本人の負担の少ない形でやれたらいいなぁと思います。」
担当医「ダブルバルーン内視鏡検査はそれなりに身体への負担もございますので、ご本人様のご協力が必要となるんですけど、本日も点滴を抜いちゃって・・・」
デラコ「え、そうだったんですか!?」
担当医「無理やりするわけにもいかないので、もしかしたら治療を進めること自体が難しい可能性があります。」
デラコ「そうですよね・・・。本人の体調を見つつ意志を確認しながらですかね・・・。」
不安な気持ちでカンファレンスを終えたのちに救急にいる母のもとへ向かった。
母の容態
救急外来に「小野寺貞子の家族の者ですが・・・」と伝えたら、付き添ってくれた特養の方が一泊分の荷物を渡してくれた。
特養「お母さま、入所した当初は歌とか歌ってお元気だったんですけど、朝に下血されましてね。リハビリパンツ(紙おむつ)からはみ出てシーツまで鮮血がついていて、ご本人も痛い痛いって言ってらっしゃって。特別養護老人ホームは看護師はいますが、治療が出来ないのでお預かりすることが出来ないんですよ。」
デラコ「そうなんですね。まぁ父のことがあるので入院となればいいんですけど・・・」
特養「こちらも規則がございまして申し訳ございません。」と言い残して帰ってしまった。
昨日父が運ばれた所と同じベットで母は点滴を受けていた。
昨日会ったナースマンがいたので、「今日は母がお世話になっちゃって・・・」と苦笑いしたら、「大変ですね。」と言われたので、同じ病院なのである意味ラッキーでしたと平気なフリをした。
仕事を調節して休みを取ってくれた兄と合流。こんな時に相談できる兄弟が近くにいてくれて心強かった。
続く・・・