ほめ介護のススメ③接し方の失敗からの気づき、ほめ介護とは何か?

ほめ達カウンセラーデラコこと小野寺美和です。

日本ほめる達人協会・認定講師コンテストでお伝えしました、”大切な人が元気になる!「ほめ介護のススメ」 (健康寿命を保つ接し方) ”。

震災後に脱サラして心理学・ほめ達を学びながら実践したノウハウを、

45分間ミニセミナーとしてお伝えした内容を文字お越した物の3ページ目です。 (巻末に一覧があります。)

今回の内容は、過去の失敗からの気づきと、「ほめ介護」とは何かについてです。 

過去の失敗を振り返る

元中学の校長だった父、元小学校の先生だった母、その夫婦に厳しく育てられた娘、

私と父による認知症の母への接し方は、厳しめだったんです。

老人性ウツも発症した母は、原因不明の痛みが発生して鎮痛剤を飲んでいました。

すきっ腹で呑むと胃に悪いので薬を飲ませる為に、

父またはデラコ「ご飯食べらい(食べなさい)」って言うんですけど、いつも寝てばっかりですから

母 「いや・・・食べだぐない・・・」って言いました。  なのに、

父「食べろ、食べろ!」

デラコ「何か食べないと薬飲めないよ。」と母に無理強いしておりました。

そして、心配なので四六時中目が離せないんですね。

見守る時もですね、温かいまなざしというよりも、「この人大丈夫かなぁ?」って冷たい感じで見ておりました。

母は食事の後片付けとか洗い物は出来るはずなんですけれども、先回りしてやっちゃうんですね。父も私も…

あることに気づいたんです。

ちゃんと食べさせねば、 

薬を飲ませねば

デイサービスにも筋肉が落ちちゃうので行かせたいと思っていたんです。

デイサービスに行かせねば! 

私も父も母への関わり方が…ネバネバした

ネバネバ星人だったんです〜。 

父と私の反省点のまとめ

 そしたら弱っている母はますます不調になっていきました。

私は2012年からカウンセリングを学び始めて、心理学を勉強していますから、

母の不調の原因を自分なりに分析してみました。

それは何か、

過管理・過監視・過干渉

これを私、介護のやり過ぎ3Kと名付けました。

ネバネバ星人のやり過ぎ3Kですよ。 こんな星に住みたくないですよね。

やり過ぎ3Kの様子をちょっと再現してみます。(デラコひとり芝居 昨年の入院中の様子)

食欲のない母に食え食えと怒る父の様子

 

母 「だれ~食べだぐないでば~食欲ないもの~」

父 「だめだ!食べないど~薬のまれねーがら、ダメなんだ!」って感じで言うと、

母は短期記憶が衰えているので何を言ったかは覚えられないのですが、

「この人間は怖い人だ」という感情の記憶は残るんですね。

それで、私が父に対して

デラコ 「お父さん、お母さんを責めちゃダメなんだよ。」って、私が父を責める様になっちゃうんですよ。

もったいないと病院食を食べちゃう父とホッとする母。

 

目を話すと、もったいないからって食べちゃうんです。母が残したものを。

デラコ 「お父さん、お母さんのご飯ね、食べちゃうと看護婦さんがお母さんが食べたと思ってね、食事管理の意味が無いんだよ!」って父をまた私が責めるんですよ。

なので、負のスパイラルが形成されるんです。 ほめ達なのに・・・

これは去年の秋口から冬の出来事なんですけれども、認定講師の資格をすでに持っていたんです。

持っていたとしても、やり過ぎ3Kだったんです。

ほめ介護に挑戦

認定講師は「ほめ達の体現者であれ!」という風に、理事長から指導されております。

私は「ほめなきゃダメだぞ!」って反省しまして・・・

ほめ介護を実践しよう!って決めたんです。

私は日本支援士協会でアドラー心理学も学んでおりまして、ほめ達も学んでいるし、最強じゃないですか! 

去年の秋頃にユマニチュードの本を買ったんですね。

『ユマニチュード入門』 この本はすごいおススメです! 

(父と2人で読んで実践しました 父の気づきはこちらのブログから飛べます。「父の新たな挑戦 : ユマニチュードとの出会い」

ほめ介護は、ほめ達と、ユマニチュードと、アドラー心理学(勇気づけの心理学)この3つを土台にしています。

「ユマニチュードを聴いたことあるよ!」っていう方、手を挙げていただけますか?

(前方に座っている方が数名手を挙げる)

嗚呼、いいですね~ やる気のある方は前に座ってらっしゃいますね!

「アドラー心理学は知らない。」と言う方、手を挙げていただけますか?

今日ちょびっと説明しますので、ご安心ください。

ユマニチュードとは何か

では、ユマニチュードからご説明させていただきます。

これは是非覚えていただきたいです。

ユマニチュードとはフランスのイヴ・ジネストさんという方が考案されました。

人間らしさ、本人の尊厳を大切にするという介護哲学を元に、自己肯定感を損なわない様にする技術。

なので、責めちゃいけないんです。

竹下さんが高校教師時代に生徒を指導した様な責める関わりではなくて、自己肯定感を如何に損なわない様にするかというのが、非常に大事です。

ユマニチュードの関わり方は

目を見る。 丁寧に話しかける。 優しく触れるです。

先ず、目を見るというのは、「存在を認められた。」という風に伝わるんですね。

書くの大変な方は、写真を好きに撮っていただいて結構です。私が写りこんだら綺麗に撮ってください。

次に、丁寧に話しかける。

先ほど渡辺講師がおっしゃった、「うなずき」も最高ですね。皆さん、もう最高にうなずき上手になっていると思います。

そして、優しく触れるです。 ぬくもりをお互いに感じ合うことで、気持ちが穏やかになる効果があると言われています。

『相手を尊重しようとする気持ちを伝わるように伝える技術』

それが、ユマニチュードです。

一方的なアプローチではなくて、伝わるように努力する。

ユマニチュードを導入することによって、フランスのある施設では鎮痛剤を飲む量が4割減ったり、緊急搬送が6割減ったという実績があるそうです。

ほめ達デラコ流:アドラー心理学(勇気づけの心理学)について

アドラー心理学なんですけれども、勇気づけの心理学と言われています。

「ほめない、叱らない」という印象が強いので、「ほめ達と競合するんじゃないか?」と言うような印象を持っていらっしゃるかもしれませんが、

似ている所があるのでその辺りをご説明させていただきます。

勇気とは、「困難を克服する力」

これは、「ピンチはチャンス!」、ほめ達と同じような考え方ですよね。

勇気づけとは、「相手を尊敬し、信頼し、その人の持ち味と潜在力に注目するプロセス」を言います。

なので結果ではなく、結果に至るまでの御本人の能力を引き出してあげる声掛け。

それが勇気づけです。

ほめ介護とは何か。

『正解のない介護に対して、失敗を恐れずに、自分と相手の可能性を信じて、成長を信じて接する。』

そしてここが大事なんですけれども、

『覚悟を持つ。』

ほめる覚悟を持って、家族を勇気づけながら、挑戦する。

そして、そのプロセスを大切にする。

失敗しても良いんだ!という風に、

プロセスを大切にするということが、

ほめ介護です。
 

続きはこちら⇓
ほめ介護のススメ④心構え、認知症家族への丁寧な接し方のポイント

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ほめ介護ブログ 一覧

寿命100年時代に備える、大切な人が元気になる「ほめ介護のススメ」①

ほめ介護のススメ②カウンセラーを志したきっかけ・認知症と向き合う

ほめ介護のススメ③接し方の失敗からの気づき、ほめ介護とは何か?

ほめ介護のススメ④心構え、認知症家族への丁寧な接し方のポイント

ほめ介護のススメ⑤認知症介護「否定」のリスクと声掛けのヒント 

ほめ介護のススメ⑥認知症の母の行動に変化が起きた!ほめ介護実践編

ほめ介護のススメ⑦褒め言葉は生きる力を引き出す!母に起こった変化

ほめ介護のススメ⑧友人のご家族にも嬉しい変化が!ほめ介護挑戦レポ

ほめ介護のススメ⑨認知症介護時のイライラを解決する3つのヒント

ほめ介護のススメ⑩セミナーのまとめ

『ほめ介護』を少しずつ実践することで、ご家族の方はもちろんのこと、自分自身の表情、言動、行動 にも変化が起こります。

皆様と周りの方が健やかで笑顔あふれる毎日になりますように!

ほめ達カウンセラー・デラコこと

小野寺美和

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