ほめ介護のススメ②カウンセラーを志したきっかけ・認知症と向き合う
ほめ達カウンセラーデラコこと小野寺美和です。
日本ほめる達人協会・認定講師コンテストでお伝えしました、”大切な人が元気になる!「ほめ介護のススメ」 (健康寿命を保つ接し方) ”。
震災後に脱サラして心理学・ほめ達を学びながら実践したノウハウを、
45分間ミニセミナーとしてお伝えした内容を文字お越した物の2ページ目です。 (巻末に一覧があります。)
今回の内容は、カウンセラーを志したきっかけ・認知症と向き合うについてです。
自己紹介~カウンセラーを志したキッカケ
私、小野寺美和は“ほめる達人カウンセラーデラコ”として活動しております。
産業カウンセラーと、日本支援助言士協会という所でアドラー心理学を学びながら、理事としてコミュニティ・カウンセラー育成の企画・立案をしております。
あと、マインドフルネスや防災をテーマに場づくり・ワークショップデザインをしております。
カウンセラーになる前の私が何者かというのをご紹介したいと思うんですけれども、わたくし通信社におりました。
金融機関相手の仕事だったんですね。ものスゴイ厳しい離職率の高い所でした。
そこで、常に即戦力を育てていたので、「ほめる達人」と言うよりは、“叱る方の達人”でした。
なぜならミスが許されませんから、なんか間違ったことを聞いたら、
「いや、そうじゃない。訂正して!」と直ぐに指導しないと行けなかったので、業務の一部が叱ることだったのです。
そんなピリピリした職場にいたOLだった私が、なぜカウンセラーを志したかなんですけれども・・・
東日本大震災がきっかけでした。
東日本大震災で私の地元宮城県気仙沼市は、残念ながら津波で壊滅的な被害にあいました。自宅がですね、一年後更地になってしまいました。
海の近くにあったので家が建てれないエリアに指定された為、両親が東京に避難して来て、今目黒区に住んでいます。
歩いても電車でも30分ぐらいの所に住んでいます。前は5時間ぐらいかけて帰っていたので、今は親孝行しやすい環境になりました。
東北の為に何かやりたいなーと考えました。わりと会社員時代に悩み相談とか受けていたので、心の支えになりたいなと思い立ちまして、2012年からカウンセリングの勉強を始めました。
カウンセリングの勉強を学びながら“ほめ達3級”を受講しました。12月7日が誕生日なんですけれども、(検定日が)8日だったので全力の拍手を受けさせてもらったんですね。
100人から1人で拍手をしていただいた後は、身体があったまっちゃって心が元気になるのを体感したんですね。実感しました。
「これはも~ほめ達を親で実践してみよう!」と思いました。 先ず、両親の心のケアとして“ほめ達”の学びを実践しました。親を褒めました。
そして、「あれっ、これなんかちょっといいんじゃないの!?」って思って、ボランティアとして褒めることの大切さを伝えに東北に行きました。
ここが仮設の集会所なんですけれども、ここで「ほめる」をテーマにワークショップを行ったんですね。
東北人って恥ずかしがり屋さんなんですよ。「ほめましょう!」って言っても、「オラ、ほめられね」みたいな感じで、
デラコ(仙台から来ているお客様に向かって)「宮城から来ていただいてるんですよね?そんな感じですよね?」
お客様「そんな感じです。(と、笑う)」
なので、「ほめると笑顔になって、笑顔になったら幸せホルモンが出て、医療費削減になるんだでば~」というと、「何す~!?」みたいな感じでスイッチが入るんですよ〜、メリットを言うと。
それで、スイッチが入ったところで、「ほめる」ではなくて「ありがとうリレー」をしました。
仮設の住民さん達は狭いコミュニティで、「あそこの誰々さんが感じ悪いんだでば」「んだんだ」みたいな感じになりがちなんです。
けれども、「ありがとうリレー」をしたら、 「実はあんだに、こんな風に感謝していた。」「私はこんな風に思っていだ。」と、私が一緒になって泣いちゃうみたいな素晴らしい場になったんです。
(大分からいらしたコメンテーターの山香校長先生に向かって)大分でも是非やってみていただければと思います。
ほめることの大切さを伝えに東北に行った時に、色々な仮設住宅にいっておしゃべりをしたんですけれども、も~話している内にあったかくなっちゃうんですよ。
そうするとおばあちゃんが、「先生オラ暑ぐなったがらエアコン消してけろ~」って言うんですよ。
デラコ「電気代の節約になります。お金が掛かんなくて、医療費は減って、電気代は節約!」
って言ったらも~仮設住宅の皆さんが本当やる気になって、ほめカルチャーが生まれたってスタッフから聞いたり、スタッフが石巻からわざわざ3級、2級を受けに来てくれたりっていうのも起こりました。
ボランティアで経験を積みまして、その後に青山学院大学でワークショップデザインを学んだんですね。
学びながら「ほめ達2級」なのにモグリでブラックジャックの様に先生をやっておりまして、「こりゃ認定講師とんなきゃいけないな」って昨年認定講師の資格を取りました。
「ほめる」をテーマにワークショップを自主開催し続けていたら、研修のお話をいただけるようになりました。
こちら福岡の病院の接遇研修の様子なんですけれども、最近活動の範囲が全国に広がって来ています。(コメンテーターの研修会社の社長さんに向かって)どうぞよろしくお願いいたします。
震災前の小野寺家について
いよいよ、私の両親についてご紹介させていただきます。 父は元中学校の校長、母は元小学校の先生でした。3人兄妹なんですけれども、兄2人、私です。
年が離れているのですが、二人とも優秀だったんですね、生徒会長経験者です。 教員の夫婦に生まれると、まじめになるか悪くなるかどっちかなんですけれども ・・・
優秀で当たり前なので私は常に兄達と比べられて、本当に全然ほめてもらえなかったんです。
私が小さい時って「8時だよ全員集合!」が流行っていたんです。あと、その次に「ひょうきん族」が流行っていたんです。
で、うち禁止なんです。でも、禁止されると人って情熱が湧くものですよね! 祖母が隣の敷地に住んでいたんですけれども、その部屋でこっそり観たので、
なので私は「こんなになっちゃいました。」
デラコ「ありがとうございます。まさか、かわいいと褒められると思いませんでした。さすが!ほめ達!」
これは不良少女になってガン黒になったわけではなくって、スパイスガールズをやりました。今度カラオケに行く時にでもね、歌って踊りたいと思います。
では、ここからが本題です。 ここからシリアスな話になりますから、皆さんちょっとリラックスして聴いていただければと思います。
今から10年前なんですけれども、宮城県気仙沼にある実家から電話がかかってきました。
(デラコひとり芝居 )
「リリリリーン。 美和、俺だ。お母さんが最近なんだが~変なんだ。」
「なしたのお父さん?」
「お母さんが玄関に行って、“お父さんが帰って来ない”って言ったりするんだ。なんだが俺のごどわがんなぐなったみたいなんだ。」って言うんですね。
こりゃ大変だっと思って、東京で勤めていたんですけれども、週末に帰省しました。心療内科に行った所、認知症と診断されたんです。初期のアルツハイマーでした。
初期だとなんとか父が介護して、私が時々帰ってというので良かったんですけれども、2011年に震災が発生したので、80歳で上京してきたんですよ。
現在の介護レベルは要介護2で、ちょっとサポートしないと自分でお風呂も入れないしご飯の食事の支度も出来ないし、言ったことも忘れてしまうという状況なんですが、まだ元気なんですね。
老々介護で父と二人暮らしです。 ただ、広い家でご近所さんと気ままに住んでいましたから、環境が変わったストレスで老人性ウツも発症してしまったんです。
一番困ったことは、父を認識しなくなることです。
また電話がかかってきます。 「リリリーン。 あっ、今携帯の時代だから トゥルルル~ もしもし~」
「美和、大変だ!お母さんが知らない男の人と寝れないって言って興奮して困ってるんだ。早く来てけろ」
「分がった、お父さん。今行く!」みたいな感じでですね、出動要請がかかると家が近いので電車でピュ~って行くんです。
けれども、困るのは飲み会の時に呼ばれる時。 ガックリ来て、声のトーンが低くなります。
現場につきまして、「お母さん、この人はね、お父さん。あんだの旦那さんで、私は娘の美和。わがる?」って言うと、最初興奮して「わがんないっ」って言うんです。
けれど、背中をなでたりしながら「大丈夫だよ~」って言うと、だんだん落ち着いてくるんですね。 母が寝たのを見計らって、父をねぎらって、それで帰るみたいな生活が時々発生しました。
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ほめ介護のススメ③接し方の失敗からの気づき、ほめ介護とは何か?
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『ほめ介護』を少しずつ実践することで、ご家族の方はもちろんのこと、自分自身の表情、言動、行動 にも変化が起こります。
皆様と周りの方が健やかで笑顔あふれる毎日になりますように!
ほめ達カウンセラー・デラコこと
小野寺美和